「みんなで大家さんのお金はいつ戻るのか」「ソーシャルレンディングと同じ商品なのか」。こうした疑問は、商品の仕組みと現在の状況を分けると整理しやすくなります。
2026年9月1日、大阪府と東京都は、営業者と販売代理人に対する不動産特定共同事業の許可取消し及び指示処分を公表しました。過去の利回り広告や商品紹介だけでは、現在の状況を判断できません。この記事は2026年9月13日時点で確認した一次資料をもとに、行政処分、会社側の説明、出資者が確認したい事項をまとめたものです。
みんなで大家さんの現状:2026年9月の公表事項
| 公表日 | 公表主体 | 確認できた内容 |
|---|---|---|
| 2026年9月1日 | 大阪府 | 都市綜研インベストファンド株式会社に対し、許可取消し及び指示処分 |
| 2026年9月1日 | 東京都 | みんなで大家さん販売株式会社に対し、許可取消し及び指示処分 |
| 2026年9月1日 | 営業者 | 処分を受けたことと、分配・償還の遅延について説明。行政庁との見解の相違にも言及 |
| 2026年9月3日 | 営業者 | 既存契約に係る業務の結了に向けた対応について見解を公表 |
出典:大阪府の処分公表、東京都の処分公表、会社発表(9月1日)、会社発表(9月3日)。
東京都の処分理由には、対象不動産の賃料支払状況を調査せず、契約成立前交付書面の記載・説明によって事業参加者を誤認させたことなどが挙げられています。一方、会社側は行政庁の事実関係・法的評価のすべてに同意しているわけではないと説明しています。行政の認定と会社側の主張は、混ぜずに読む必要があります。
許可取消しで出資金はどうなる?
大阪府の公表には、許可が取り消されても、既に締結した契約の業務が終わっていない場合は、その業務を結了する目的の範囲で不動産特定共同事業者とみなされる旨が記載されています。許可取消しだけで、既存契約への対応まで直ちに終わると読むのは適切ではありません。
ただし、既存業務への対応が続くことと、出資金が予定どおり全額戻ることは別です。会社側は資産管理や償還原資確保などに取り組む方針を述べていますが、方針表明を入金の確約として扱うことはできません。
本記事で確認した公表資料からは、個々の読者の契約について「何月何日に、いくら戻るか」は確定できません。商品名・契約番号ごとに、会社から届いた通知と実際の入金を照合することが必要です。
ソーシャルレンディングとの違い

公式の商品説明では、みんなで大家さんは、不動産特定共同事業法に基づき、営業者との匿名組合契約を通じて対象不動産の賃貸利益の分配を受ける商品とされています。これは商品の基本構造の説明であり、現在の募集可否や支払状況を示すものではありません。
| 比較点 | みんなで大家さんの説明上の構造 | 一般的なソーシャルレンディング |
|---|---|---|
| 事業の中心 | 対象不動産の賃貸事業 | ファンドを通じた企業等への貸付け |
| 確認する資金の流れ | 賃料の入金、費用、分配、資産売却など | 貸付先の利払い・元本返済など |
| 制度の確認先 | 不動産特定共同事業法に基づく許可・処分 | 仲介者の第二種金融商品取引業登録など |
出典:みんなで大家さん「商品の仕組み」、金融庁「ソーシャルレンディングへの投資にあたってご注意ください」。
どちらも「お金を出して分配を受け取る」という見た目だけで判断すると、誰が収益を生み、誰が支払うのかを見落とします。不動産に関係する商品だから同じ仕組み、同じリスクとは限りません。
分配金・償還・換金を分けて確認する

分配金の受取実績は、元本回収の証明にならない
分配金は運用中の利益の分配、償還は出資金の返還に関する話です。例えば100万円の出資に対して合計10万円の分配を受けても、元本が30万円回収できなければ、税金・費用を除く収支は20万円の損失です。これは仕組みを説明する仮定の例で、同商品の実績や予測ではありません。
評価額と、実際に使える現金を区別する
帳票に表示される評価額を確認するときは、評価基準日や算定の前提も読みます。出資者にとっては、表示上の金額に加えて、どの資産・収入から、いつ支払う予定なのかという説明が重要です。
解約や譲渡の受付と、入金完了は別の段階
公式の商品説明にも、譲渡が一時的に行えない場合や、分配が遅れる場合が記載されています。現在の個別契約については、申出を送った日、受付の回答、手続きの成立、支払予定、入金の有無を分けて記録しましょう。過去の商品説明だけで、今すぐ換金できると判断しないことが大切です。
出資済みの方が整理しておきたい資料
以下は、問い合わせや相談の際に説明を整理するためのメモです。返還を保証する手順ではありません。
| 資料・記録 | 確認する内容 |
|---|---|
| 契約書・契約成立前の書面 | 商品名、契約相手、出資額、運用期間、償還・譲渡の条件 |
| 入出金明細 | 出資日、受け取った分配金、返還された元本 |
| 会社の通知・メール | 対象商品、発信日、遅延理由、支払見通し、次回報告予定 |
| 問い合わせ記録 | 連絡日、質問内容、回答、未回答の事項 |
問い合わせでは「今後どうなりますか」だけでなく、「この契約の未払い額はいくらか」「支払見通しの前提は何か」「見通しが未定なら、次の報告はいつか」を分けると、回答内容を追いやすくなります。
契約や対応で困り、相談先がわからない場合は、消費者ホットライン188から身近な消費生活相談窓口の案内を受けられます。個別の返還請求や法的手段は、契約資料を持って弁護士等に相談してください。
よくある質問
元本保証の商品ですか?
公式の商品説明は元本・想定利回りを保証していません。優先劣後の仕組みなどが説明されていても、それを全額返還の約束に置き換えることはできません。
許可取消しは、破産したという意味ですか?
許可取消しの公表を、そのまま破産手続開始の情報として扱うことはできません。この記事は許可取消処分と会社の公表内容を整理したもので、破産や最終的な回収額を断定するものではありません。
この問題から、他の商品を見るときに何を学べますか?
利回りや過去の支払実績に加え、収益の発生源、契約相手、資金の集中、換金条件を確認することです。具体的な確認項目は、ソーシャルレンディングで避けたい5つの失敗も参考にしてください。
まとめ:発表日と、自分の契約への影響を確認する
みんなで大家さんを調べる際は、過去の商品紹介と現在の行政処分・支払状況を切り分けましょう。公式資料で確認できる事実、会社の対応方針、個別契約で未確定のことを分けて記録することが、状況を把握する出発点です。
ソーシャルレンディングの資金返還の基本は、運用期間・償還日・途中解約の確認点で解説しています。商品制度の違いを踏まえてお読みください。
資料確認日:2026年9月13日。本記事は一般的な情報提供です。個別契約の支払時期・回収額や法的判断を示すものではありません。今後の変更は行政機関・事業者の最新発表をご確認ください。

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