業界に激震をもたらしたSBIソーシャルレンディングの不祥事ですが、先日該当案件の出資金償還が行われました。
今回は、SBIソーシャルレンディングの償還に伴う確定申告の必要性と方法について考察します。
【不祥事】SBIソーシャルレンディングの償還について

SBIソーシャルレンディングに金融商品取引法違反に該当する行為があったとして、2021年8月に該当案件の未償還元本相当額が投資家に償還されました。
しかし、償還元本からは支払い済みの分配金相当額が差し引かれることになりました。
この場合、分配金相当額は損失と考えられるので雑所得内で損益通算することができます。
【重要】SBIソーシャルレンディングの償還に伴う確定申告の方法

SBIソーシャルレンディングの償還に伴う確定申告の方法は、以下のようになります。
- 償還に伴う損失額を確認
- 2021年度の雑所得を計算
- 確定申告をする
①償還に伴う損失額を確認
損失額とは、出資金額から償還額を引いた金額です。
(例)100万円(出資金額) - 90万円(償還額) = 10万円(損失額)
↓
2021年度雑所得の経費とする
②2021年度の雑所得を計算
雑所得がソーシャルレンディングの分配金だけであれば、分配金から経費(損失額)を引いた金額が雑所得となります。
(例)50万円(2021年度の分配金合計) - 10万円(経費) = 40万円(雑所得)
※仮に経費が60万円の場合でも、経費は最大50万円までしか計上できない
雑所得がソーシャルレンディングの分配金以外にもあれば加算します。
(例)80万円(2021年度の雑所得合計) - (10万円(経費)+20万円(その他経費)) = 50万円(雑所得)
※ 仮に経費が90万円の場合でも、経費は最大80万円までしか計上できない
③確定申告をする
税務署で確定申告をします。
申告期間は、2022年2月16日〜2022年3月15日です。
※ソーシャルレンディングの場合、繰越損失ができないので必ず期間内に申告する必要があります。
【結論】結局、確定申告はしたほうが良いのか?
確定申告はしてもしなくても、どっちでも良いです。
損失額を経費にするかどうかだけなので、申告しなくても何ら問題ありません。
しかし、申告すれば税金が少なくなるので、面倒でなければ申告した方が良いです。
まとめ
- 確定申告はしてもしなくても、どっちでも良い
- 面倒でなければ確定申告はした方が良い
確定申告したことのない人にとっては結構面倒なので、やらなくても良いとは思います。
しかし、申告すれば確実に税金が安くなりますし、納税への意識も高まるので確定申告することをお勧めしたいです。
分配金相当分が差し引かれるのは法令によるものなので仕方ないのですが、確定申告することで負担を減らすことができるのでぜひ活用したいですね。
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