ソーシャルレンディングの出金手数料は、少額投資ほど運用収益に対する負担が大きくなります。ただし、手数料が無料かどうかだけで、投資先の安全性は判断できません。
この記事では、主なサービスの円の出金手数料、出金回数による負担の違い、節約のために避けたい行動を整理します。金額と条件は2026年9月16日に公式情報を確認しました。
- 1回の料金だけでなく「年間の出金回数」で比べる
- 入金・出金・運用中の費用は分けて確認する
- 節約のために不要な再投資や集中投資をしない
ソーシャルレンディングの出金手数料とは?
ここでいう出金手数料は、サービス内の未投資資金や受け取った分配金・償還金を、自分の銀行口座へ移す際の費用です。銀行からサービスへ送金するときの「入金時の振込手数料」とは異なります。
出金できる残高と、運用中の投資資金も別です。出金手数料が無料でも、運用中の元本をいつでも引き出せるわけではありません。中途解約の可否、運用終了日、償還予定日を契約書面で確認しましょう。
資金が戻る時期については、ソーシャルレンディングのお金はいつ戻る?でも解説しています。
主なサービスの出金手数料を比較【2026年9月確認】
以下は円の出金についての比較です。外貨の送金・両替などの費用は含めていません。また、比較対象のCREALは不動産投資クラウドファンディングであり、融資型のソーシャルレンディングとは投資の仕組みが異なります。この表は商品の安全性やおすすめ順位を示すものではありません。
| サービス | 円の出金手数料 | 主な条件・公式情報 |
|---|---|---|
| OwnersBook | 原則330円(税込)/回 | 株主優待会員・プラチナ会員は無料。公式FAQ |
| クラウドバンク | 無料 | 最低出金額は原則1,000円。残高が1,000円未満の場合は全額出金に限り可能。公式FAQ |
| Funds | 無料 | デポジット口座からの出金。入金時の銀行振込手数料は利用者負担。公式FAQ |
| CREAL(参考) | 0円または145円(税込)/回 | 出金先がドコモSMTBネット銀行(旧住信SBIネット銀行)なら0円、それ以外は145円。公式FAQ |
手数料や会員条件は変更されることがあります。実際の出金前に、公式FAQと申請画面で適用額を確かめてください。出金までの日数、最低金額、受付時間もあわせて確認すると、必要な時期に使える資金を管理しやすくなります。
10万円の投資で、出金回数によってどれくらい変わる?
仮に10万円を年利5%で1年間運用し、予定どおり5,000円の税引前利益が得られたとします。出金手数料を1回330円とした場合の単純計算は次のとおりです。
| 年間の出金回数 | 年間手数料 | 利益5,000円から手数料を引いた額 |
|---|---|---|
| 12回(月1回) | 3,960円 | 1,040円 |
| 4回(3か月に1回) | 1,320円 | 3,680円 |
| 1回 | 330円 | 4,670円 |
計算条件:元本10万円を通年運用、単利、早期償還・延滞・損失なし。税金、入金費用、その他の費用、再投資の効果は考慮していません。特定ファンドの分配頻度や収益を示すものではなく、税引後の手取り額でもありません。実際には出金可能残高などの条件を満たす必要があります。
年間12回では、税引前利益の79.2%に相当する金額が出金手数料になります。一方、年1回なら6.6%です。少額投資では、数百円の費用でも積み重なると影響が大きいことがわかります。
年間の出金手数料 = 1回の手数料 × 年間の出金回数
まず年間の負担額を出し、期待する税引前利益と比べましょう。利益の額自体は保証されません。
手数料を抑える3つの方法と注意点

1.必要な時期に合わせて出金をまとめる
1回ごとに料金がかかるサービスでは、回数を減らすと費用を抑えられます。ただし、生活費や近いうちに使うお金までサービス内に残す必要はありません。出金に必要な営業日数を見込み、資金の用途を優先してください。
2.無料条件と入金時の費用を確認する
出金先の銀行や会員区分により無料になる場合があります。利用中の銀行口座や会員条件で適用できるかを確認しましょう。入金時は銀行側の振込無料回数が利用できることもありますが、適用条件や残り回数は銀行ごとに異なります。
ただし、無料条件を満たすためだけに株式を購入したり、投資額を増やしたりすると、節約額を上回る損失を受ける可能性があります。無料特典と投資判断は分けて考えましょう。
3.再投資は案件を確認してから決める
「出金すると手数料がかかるから」という理由だけで、そのまま次の案件へ投資するのは避けたい行動です。再投資すれば資金が再び拘束され、新しい案件の損失リスクも引き受けます。
判断に迷う案件しかない場合には、現金に戻す選択肢もあります。出金費用を減らすために、1社や同じ貸付先へ資金を偏らせないことが大切です。
出金手数料が無料なら安全?
無料であることは、元本保証や返済の確実性を意味しません。料金はサービスの費用設定であり、投資先の返済能力とは別の情報です。逆に、有料であるという理由だけで危険な事業者とも判断できません。
投資を検討する際は、貸付先の財務や返済原資、担保・保証の条件、運用報告、延滞時の対応を確認します。クラウドバンクの公式FAQでも、投資元本の保証がないことが説明されています。
費用を比べる前にリスクを整理したい方は、ソーシャルレンディングのリスクに関する記事もあわせてご覧ください。
よくある質問
分配金を受け取るたびに出金手数料がかかりますか?
サービス内の口座で分配金を受け取ることと、銀行口座への出金は別です。どの段階で料金が発生するかは各サービスの規定で確認してください。自動送金の有無や分配方法にも違いがあります。
手数料が高い場合は投資額を増やすべきですか?
手数料の割合を下げることだけを目的に増額するのは適切ではありません。投資額を増やせば、損失が生じた場合の金額も大きくなります。余裕資金、資産全体の配分、資金が必要になる時期から判断しましょう。
円の出金が無料なら、外貨も無料ですか?
同じとは限りません。上の比較表は円のみを対象としています。外貨については、対応状況に加えて送金・受取・両替の費用を別途確認する必要があります。
まとめ:年間コストと資金の使い道で判断する
出金手数料は「1回いくら」だけでなく、年間の回数と期待する利益に対する割合で確認すると負担をつかめます。出金をまとめたり、適用できる無料条件を使ったりする方法はありますが、節約を理由に不要な再投資や集中投資をしないことが大切です。
投資前にリスクを確認し、そのうえで入出金の費用とスケジュールを比較しましょう。

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